小話の缶詰

その日の小話を書いてます。

命に嫌われている

死ぬ時の事を考える。

真っ先に思い浮かぶのは、病院のベッドで親族に見守られて死んだ祖父の事だ。

きっと自分もそんなふうに死ぬのだろうと、漠然と思っている。


よくよく考えれば、自分がどんなふうに死ぬかなんて、死ぬその時まで分かり得ないのではないか。


少なくとも今は健康だと思っているし、死ぬような危険な事を日常的にしているわけではない。


可能性をあげるなら、交通事故が一番あり得そうだ。はたまた、自殺するかもしれないし、誰かに殺されてしまうかもしれない。


人間、どこで恨みを買っているかなんて分からない。他人からも、自分からも。


終わりが来るのか、終わりが待っているのか、私が終わりに向かっているのか、私が終わりを待っているのか。


私はどんなふうに死にたいのだろう。

私はどんなふうに生きたいのだろう。